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CU東京文京支部ニュース 2023.10

CU東京文京支部

更新日:2024年4月11日

2023年10月号 No.103

  

〒112-0002 文京区小石川2-21-8 文京区労協内 



東京都の最低賃金(時給)は、2023年10月1日より1,113円(前年比+41円)になりました。全国加重平均で1,004円(前年比+41円)になります。


【二玄社争議Y組合員不当解雇事件11月29日、606号法廷認証尋問 】

文京区千石にある、中国の書道などの出版社、株式会社二玄社では、前社長死去により2011年5月に渡邊也寸美社長が就任以来、2013年に従業員5名の一方的な解雇、2014年と2015年に従業員の給与を一方的に切り下げ、2015年に残業手当廃止など行いました。また、その間、賃上げも一時金もゼロのままでした。職場は荒廃して、生活や将来の不安を抱いて、従業員が2015年5月に労働組合を結成しましたが、W社長は、「この労働組合は認めない」と団体交渉で発言しました。出版労連に相談・加盟して、2016年2月に二玄社支援共闘会議を設立しました。

健全な労使関係を求めて、団体交渉や東京都労働委員会や東京地方裁判所で和解など合意しました。労使関係の改善に期待しましたが、渡邊社長は和解条項をサインしているにも関わらず、全く無視して、不誠実な対応は引き続き変わらずに改まりません。

2022年5月31日、渡邊社長は、定年再雇用のY組合員を終業時刻間際に社長室に呼び出し、何の説明もなく「解雇通知書」を手渡しました。Y組合員が聞いても具体的な理由やその内容については、話されても書かれてもいませんでした。

東京地方裁判所に提訴して、次回の解雇撤回を求めた裁判で、最も重要となる、W社長と解雇されたYさんの人証尋問(証人尋問)が行われます。どんな証言が飛び出すか。

2023年11月29日(水)10時~17時、東京地方裁判所606号法廷。傍聴支援よろしくお願いいたします。 (O)

【労災補償と交通事故損害保険保障をめぐる、S組合員の労働相談】

足立区の株式会社四葉観光で特別支援学校送迎バスの添乗員として働いていたSさんは昨

年11月25日、交通事故でバスが急停止したため車内で転倒し、左腕を複雑骨折、手術・入院治療および休業をされました。バスの前に飛び出した乗用車が主な原因だったため、その車の運転者の自賠責保険と任意保険から治療費と休業補償が支給されていました。

ところが、Sさんの労働契約は今年の3月末までの雇用契約であったため、4月以降の休業補償がストップしてしまいました。原因車の保険担当者から、「4月以降も働いたと会社に言ってもらえば、こちらの保険から休業補償が出る」と言われたので、会社にお願いしたところ拒否された。Sさんは弁護士に相談し、そこからCU東京文京支部に回ってきました。

相談を受けた組合は、CU文京支部に加入してもらい、明らかに労災と判断できましたが、交通災害保険の休業補償は100%補償であるのに対し、労災の休業補償は60%プラス20%でほぼ8割であるため、会社に雇用を延長させ、交通災害保険からの休業補償が有利だと考え、四葉観光に団体交渉を申し入れ、「労災で休業している労働者をいくら契約期間満了とは言え放り出すことは許されない。」と迫りましたが、社労士も同席した団体交渉の場で会社は認めませんでした。

しかたなく足立労働基準監督署に労働災害を申請しました。団交をしたのが6月15日、労災申請が8月4日になって、労災保険による休業補償の給付を手にしたのが、9月になってしまいました。Sさんは3月までの休業補償を4月に受け取って以降、9月まで無収入になり、苦しい状況になってしまいました。

今回の経験の中で反省するのは労働相談の担当者として労災保険の知識が貧弱だったということでした。

第一に労災保険は災害にあった労働者はその時点の賃金、収入で休業補償額が算定され、働けるようになるまで保障されるということです。(期限の限度や、症状固定の問題はあるが)私は、休業期間中に労働契約が切れたら休業補償が切れてしまうと誤解していました。Sさんの場合は契約期間が終了した4月以降も継続して休業補償は受けられたのです。

第二に労災保険の休業補償のうち20%というのは労災保険の担当職員の説明では「お見舞金にあたる」ので、Sさんの場合、交通災害保険で休業補償が100%支払われた期間(12月~3月の間)についてもこの20%が支払われることになる、とのことでした。知らなかった知識です。

結局、相談を受けた時点で、まず労災の申請はすべきでした。

それにしても労災で働けない労働者を契約期間切れと言え切り捨てた会社の行為は不当であると思います。さらに「バスの中で走行中にシートベルトをしないまま労働させた」という安全配慮義務違反は免れないと考えます。さて交渉に持ち込むかどうか考えどころです。そういえば資源ごみ回収の回収車の荷台でトラックの走行中に安全装備をしないまま働く労働者を目にします。こうした労働はきわめて危険で、労働安全衛生法で規制されていると思うのですが、どうでしょうか?(Yさん)

【10月1日、文京母親大会開催される】

10月1日13時30分から、男女平等センターにて「文京母親大会」が70名参加で開催されました。CU文京支部から、昨年末に勝利和解解決した、Oさんのセクハラ裁判の報告を行いました。第2部では、この裁判で原告側弁護士を担っていただいた、東京法律事務所の岸松江さんが、青龍美和子弁護士と2018年に結成した阿佐ヶ谷姉妹ならぬ「四谷姉妹」として、記念講演「憲法をもっとあなたに~「戦争と平和」をジエンターの視点で考える」の漫才とトークと歌と分かりやすく、また、為になる講演を楽しくまた、まじめな内容で教えてくださいました。また、おふたりは、2023年5月3日に「歌手デビュー」ミュージックビデオ配信もされています。 

【アマゾン配達員個人事業主に労災認定】 

「アマゾン」の下請け運送会社と業務委託契約の60代男性配達員が、2022年9月に配達中に階段で転び、腰の骨を折るけがに対して労働基準監督署は、2023年9月26日付けで従業員とみなし、休業補償の労災認定を行い救済されました。

名ばかり個人事業主として、アプリなどで、仕事を管理されていたと主張しました。実態は雇用された労働者と初めて認められることになりました。




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